神無月と神在月
10月は『神無月(かんなづき)』と云われていますが、それは出雲へ八百万の神々が集まることから、神々それぞれのお社を不在にするためにそう伝えられてきました。そのため、出雲では、神々が一斉に集まることから『神在月(かみありづき)』と呼ばれています。出雲では、毎年神在祭の神事が執り行われます。集まった神々は来年の行く末を話し合う会議を開くという云われがありますが、そんな中、今回はいまは使われていない旧漢字とその言霊についてお伝えしたいと思います。
戦後、使われなくなった『和多志(わたし)』という漢字
日本では、戦後から使われなくなった漢字がたくさんあります。たとえば私も『気』という漢字を使う時は「メ」ではなく、八十八を表す「米」の入った『氣』を使って書いています。それは「氣」という漢字の方が、エネルギーが湧いてくる印象を得ているからです。
ほかにも「霊」という漢字は、古くは『靈』と書きました。
雨かんむりの下に「口」が3つ並んでおり、それは、あの世とこの世を結ぶ三位一体を表しているとされ、雨かんむりのその下に雨を受け取る巫女が口を開けた表現によって『靈』と書きました。
これも、潜在意識と顕在意識を結ぶ表現として表された漢字であり、人々の感覚(直感)が冴えるなどのエネルギー作用が込められているでしょう。
これらは、言霊(ことたま)の作用として、その言葉のエネルギーを私たちが普段なにか言葉にする前から、その思念、思いというものによって運んでいるということを漢字によって表現しているからです。
そして、その数ある旧漢字の中でも、江戸時代くらいから使われていたとされる『和多志(わたし)』について、ご紹介したいと思います。
普段わたしたちが使う『私』という漢字は、江戸時代に『和多志』という漢字も使われていたことをご存じでしょうか。漢字を見て分かるように、その意味するものは同じであっても、違うのです。
『私』は、禾(のぎへん)にム(む)と書きます。
「禾(のぎへん)」は、四方八方に広がる意味があり、これを「ム(む)」という囲い込む一人称で示された漢字で表現されています。
そして『和多志』という漢字が表する意味は「多くの志を和(やわ)す」という、多くの志(目標や夢)を共感しあい、調和していくという思いが込められているのです。
和多志は、みんなのために。みんなは、私のために。
このように同じ意味を持つ漢字でも『私』と『和多志』という漢字の違いは、一人称を示す言葉であっても、まったくその込められた言霊のエネルギーは異なるものなのです。10月という神無月に、四方八方に広がっていた神々は、出雲に集結します。
わたしたちは本来みな、それぞれの個性を兼ね備えた存在なのです。八百万の神々の精神もまた同じく、まさにそれぞれの神格によって協調し合うことで、世の中の調和を図ることが、根底の精神に込められているのです。
それ故にこの『和多志』という言靈が示すように、互いの違いを理解し合い、補い合う精神は『私』という一人称の個人ではなく、むしろ全体の一部であり、一体であることを共に分かち合う霊性がこの語源のエネルギーではないでしょうか。
八百万の神々の所以もそこにあり、その精神は共に協力し合う仲間であり、ひとつとして欠けてはならないということが言えるでしょう。
戦後からは『私』という言葉しか使われていませんでしたが、このような理解が進むと、何か文章の中などで全体の中のわたしという言靈を込めたい時には『和多志』という言葉を敢えて使われてみるのもいいかもしれません。言靈のエネルギーを放って、互いの目標、夢を叶え合う姿は、本来すべての人の望みである『平和』そのものではないでしょうか。
思いやりの心を育む
わたしたちの今住む世界は、一昔前に比べると随分、便利で豊かな暮らしが出来るようになりました。もちろん、国によっての価値観の違いもあり、発展そのものも違いはありますが、今になっても戦争がどこかの国では行われています。昔から宗教が関わる戦争が絶えませんでした。ところが日本においては、様々な宗教が共存し合っているところも特徴の一つと言えるでしょう。国内が多神教であっても互いにそのことも受け入れながらも成り立っている。それは、それぞれの信仰を持ちながらも共存し、お互いの意見交換をしながら議論し、赦し合って成長する中で、足りない部分を補い合うバランス感覚をともに兼ね備えてきたのではないかと思います。
それは、思いやりがなければ出来ないことです。
『私』(自分)さえ良ければよいという意識ではなく、『和多志』へと伝播し、調和の意識を言靈を放って広めたいですね。
古事記より学ぶ人間関係
この『和多志』という漢字は、大山祇神の別名でもあり『和多志大神(わたしおおかみ)』と呼ばれていました。「わた」は「海」を表し、山と海両方を司る神として信仰されています。
大山祇神と言えば、磐長姫と木花咲耶姫の父として古事記に登場します。天照大御神の孫にあたる瓊瓊杵尊が木花咲耶姫に求婚し、大山祇神は、瓊瓊杵尊に条件を与えました。それは、木花咲耶姫の短命を案じて、姉である磐長姫もいっしょに結婚しなければならないという条件でした。それなのに、瓊瓊杵尊は大山祇神の条件をあっさりと破り、木花咲耶姫は子を身ごもった後に亡くなるという悲しい古事記の神話が残されています。
このような神話を通しても、人と人の関係を築いていくということは、互いの気持ちを通い合わせることが絶対の条件となります。
大変厳しい社会問題ですが、移民問題が多国で様々な問題を引き起こしていることも事実です。
国境を越えてもお互いの意見を議論し合っていく事は大切で、排除すれば片付く問題では決してありません。
権威や武力に偏った精神では、これは大変な難関ではありますが、そんな中、日本人は少なくとも精神的な成長に長けた魂の存在ではないかと思います。そこには、やはり言靈のエネルギーが深く関わっていると思います。
そして、互いの協力なくして、なし得ないことが言靈によって導き出されるのです。それが『和多志』の意味なのです。
現代に至って、いかにひとり、ひとりが特性を活かし、互いの能力、才能を持ち合って努力することが最善の道なのか?それが不可欠なのかを問われているのかもしれません。
昨今、政治の世界を見渡しても、個として課題となるものばかり見せつけられているように感じます。本来それぞれの個性、持ち味があってすべてが成り立っているのですから、平和への道筋とは、調和なくして語れないでしょう。
守護神鑑定師を目指したい方へ
【コミニュケーション占い初級講座の概要】
2020年の6月にオンラインで八百万の神開運暦初級講座がスタートして、100回連続満員御礼の大人気講座になります。
こちらがこの度リニューアルしてコミニュケーション占い初級講座となりました。
日本の神さま開運BOOKをさらに深く学び、活用する事が出来る講座となっております。
ある伝統的な統計学と日本の神様を組み合わせた全く新しい【統計学】
それが【八百万の神開運暦】です。
四柱推命、陰陽五行、風水、気学などのエッセンスをギュッと詰め込んだ、誰でも簡単に学べる講座になっております。
占いを学んできたけど難しくて断念したあなた!
または、知識は得たが、集客に困っているあなた!
一から学びたいあなた!
開運暦の講座は学びを進めると、その日から、お客様の依頼が来る魔法のメッセージなども学べる講座もあります。
お申込み方法
まずは、LINE登録先より
①あなたの守護神鑑定(無料)を行ってください。
②開運セミナー(無料)にお申込みください。※おひとり一回まで
③開運セミナーを受けていただいた後【コミュニケーション占い初級講座】をご案内させていただきます。
出雲大社に絵をご奉納
ちょうど去年の事とはなりますが、令和5年6月29日に出雲大社に「大国主大神」と「素戔嗚尊」の絵を日本オラクルティ協会よりご奉納いたしました。
出雲大社ホームページ参照先
新作「八百万の神開運そしじカード」についてお知らせ
新たに日本オラクリティ協会が製作した「八百万の神開運そしじカード」ですが、ただいま品切れとなっております。販売が開始出来次第ご連絡させていただきますので、お求めしたい方はしばらくお待ちください。また、旧「八百万の神カード」については、まだ販売を継続しておりますので、お求めの方はご購入いただけます。そしじカードや神カードに関してお問い合わせは下のLINE登録先よりお問い合わせください。
守護神鑑定ってなに?
もしあなたの知らない能力や才能があったとしたら知りたくありませんか?
またあなたの足りない能力を補ってくれる人がいたとしたら知りたくありませんか?
それがあなたの周りにいる家族や友人、会社の同僚だったとしたら、それが誰なのか知りたくありませんか?
それがわかるのが守護神鑑定です
更に使命、才能や能力
好む環境、好む時間
相性、運勢、未来や過去天中殺など
もわかります
2023年7月よりリニューアルした鑑定書を随時お届けいたします。
個人鑑定も含め、お気軽に専用のLINE登録先よりお問い合わせ下さいませ。
講師:守護神鑑定師 優花
▼プロフィール 1969年生まれ 大分県出身
OL、フラワーインストラクター、スクール主宰、コーチング、花屋経営、様々な経験・体験を生かし、お悩み相談、カウンセリングを守護神鑑定をベースに行っています。
◆日本オラクリティ協会 ・八百万の神カード・リーディング公認講師・職業訓練指導員